競争を煽る者は競争で滅ぶ

競争激化で企業倒産が相変わらず多いよね。我々が住んでいる社会は基本的に、モノを大量に作り、大量に売り、大量に消費していないと成り立たない「資本主義」という社会なんだよね。

富が特定の少数の人に偏り、多くの人が貧困になってしまっては、消費が激減して、モノを作ったところで売れないわけですよ。

格差と競争ばかりの社会になるように煽っている側の人々は支配者の側なわけで、政界や財界に住んでる。我々がいる労働者の世界(以後、略して労界という)は、基本的に支配される側であり、彼らに仕えて対価として賃金を得ている。同時に労界は多数派なわけだから、消費を控えるようになれば、経済が停滞するわけだから、回り回って支配者側にも被害が及ぶわけなんだよね。

当初は労働者を安く多く働かせる為の競争の推奨だったはずなんだけど、若者の生活が疲弊してしまい子育てなんかしていられない状況に陥り、次世代の労界を担う労働者が減少する未来が見え始め、同時に老人が相対的に増加する「少子高齢化」という現象も起き始めたあたりから、政界や財界の支配者層も危機感を持ち始めたはずだ。

気がついた頃には何をしても手遅れになってしまっているのが現在の状態である。若者人口に比べて老人の人口が増加するということは、近い未来には、税金を納めるべき労働者人口は減少していくのに、医療や福祉(介護含む)にとんでもない税金の出費を伴う社会が到来することを意味する。もはや、少々、出産・育児を税金で補助した所で何も変わらないところまで来てしまっている。

日本の未来は絶望的に暗いよね。